KSBスーパーJチャンネル【特集】多様化する学びのニーズ 岡山に「公立」夜間中学の設置を

岡山の自主夜間中学校には小学生から80歳を超える人まで、90人以上が通っています。
植田実さん(74)「ここの中学校にきて、初めて目標を見つけることができました」
小学1年のころから授業についていけなかった植田さん。出席カードに書かれた現在の目標は――「私には責任がある、自分をより良くするという。さあいこう。学びの園はここにあり」です。
授業はマンツーマン方式。植田さんも自分のペースで学ぶことができます。経済的な理由や、引きこもりで学校に通えなかったという生徒もいます。中には日本で働く外国人も。来日して4年目のベトナム人のホアンさん。教えているのは岡山大学大学院で日本語を研究している飯尾さんです。
飯尾さん「逆に学ばせてもらっていると思ってきています」
教える側はボランティア。教師経験がある人もいますが、大学生や主婦もいます。自主夜間中学校を設立したのは、現役中学校教師の城之内庸仁さん。不登校だった教え子から、計算ができず就職ができないと相談されたことがきっかけでした。
岡山県には公立の夜間中学校はありません。なんとか学ぶ場所を作りたいと、2017年から自主夜間中学校を始めたのです。
城之内さん「公立の夜間中学校を待っている暇はなかったんですね。気持ちのある先生たちに集まっていただいて、学びたい人を受け入れたかったんです」
授業料は無料。教材費などの資金はクラウドファンディングと、講師たちから集めています。毎月2回、第2第4土曜日に開校しています。

【the SOCIAL lifeより】